動けないほどの片頭痛。
そんな40年来の苦しみから抜け出した理由とは?

宮城県在住 鈴木清子さん(63歳)

片頭痛の悩みは中学生の頃から。激痛と吐き気を繰り返し、寝込むほどの片頭痛に、『人生かなりの時間を奪われてきた』と話す鈴木さん。

さらには脳梗塞で亡くなった父親も、同じ片頭痛持ち。年々ひどくなる症状に、自分も同じ目に遭うのでは…という恐怖まで。

そんな鈴木さんだが、現在は片頭痛の症状を気にすることが無くなり、失った時間を取り戻すように旅行や趣味を楽しんでいるのだそう。その理由について、詳しくお話を伺った。

激痛・吐き気で、半日ソファにぐったり。
「片頭痛だと、丸1日憂鬱なんです。」

激痛・吐き気で、半日ソファにぐったり。
「片頭痛だと、丸1日憂鬱なんです。」

片頭痛の悩みを感じ始めたのは、中学生の頃から。保健室に行って薬をもらうことが日常だった、そう話す鈴木さん。

「こめかみ当たりからズキズキズキズキ…って。痛みだけじゃなくて、吐き気もするし、ジワジワ冷や汗も出てきて気持ち悪くなるんですよ…。だから動けない状態になることなんてしょっちゅうで。

ソファとはずいぶんお友達です(笑)6時間くらい、じっと横になってゴロゴロ。ベッドにいるよりも長かったと思います。吐き気もあったからビニール袋と紙袋もおいて。当然、家事も何もできなかったですね…。」

「特にしんどいのは犬の散歩。犬にもかわいそうな思いをさせました。何度も『今日は頭が痛いからお散歩なしね』って。

お散歩に連れていけた日でも、痛みがあれば耐えながら、半べそかいて散歩して。帰ってきたら、お風呂場で体洗ってあげなきゃいけないのに、痛みが酷くて『ちょっと待って〜』って犬を1時間くらいお風呂場に放置しちゃうっていう。」

片頭痛によって、日常を奪われがちの生活を送っていた鈴木さん。治る兆しはなく、年を重ねるごとに頻度は増え、痛みも悪化する一方だったという。

「50歳を過ぎる頃には、2日に1度は片頭痛に襲われるようになりました。多いのは夕方からで、そのうちに痛みが首のほうまで広がって…

薬を飲もうと思っても、下手に飲んじゃうと体温が下がっちゃって余計具合が悪くなる。

だから体温測って36℃以上ないと、薬を飲む気になれなくて。かといって一度痛み始めると、薬を飲んでも効かないときもあるので、頭痛を我慢したことは結構あります。」

脳梗塞で亡くなった父も「片頭痛持ち」

脳梗塞で亡くなった父も「片頭痛持ち」

片頭痛による痛みから、日常の相当な時間を奪われてきた鈴木さんだが、さらに気がかりだったことは「家系」のことだった。

「脳梗塞で亡くなった父親は、私と同じ片頭痛持ちだったんです。私が子供のときから、父は頭が痛くなると機嫌が悪くなってましたね…。かなり我慢していたんだろうなあと思います。

その数年後には、母親まで脳血栓で倒れたことがあって…。

『もう両親そろって脳の血管?』って思いましたし、きっとその体質を私も引き継いでしまったんじゃないかなって思うと、なにかしら脳の血管には注意はしたほうがいいかも…と恐怖を覚えました。」

片頭痛の先に、大きな病が襲ってくる可能性があるのでは…と命の不安と隣り合わせな日々を過ごし、いつも気が気でなかったという鈴木さん。そこからは、今まで以上に片頭痛にいいとされる治療や食事を調べ、試すように。